パリ近郊のカントリーライフ

ロダン美術館の庭

さて、特別展をみた後は常設展示を見ようと思ったらここは定時で閉まった後でした。
ガーン!チケットを買うときにそういってくれれば先に常設展示の方を見たのに・・・。
嗚呼、ここはやっぱりフランス。
しかし落ち込んでばかりもいられないので、常設展は今度の時にとっておいて(ゴッホの絵もあったのに・・・しくしく)、お庭の方をゆっくり散歩しました。
夕方7時を過ぎても春の空はまだまだ明るく、お庭にはほとんど人もおらず貸切状態でした。
美しいフランス式庭園のあちこちにロダンの彫刻が立っており、高い塀の向うを走る車の音さえなければちょっとした郊外のお散歩気分です。
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マロニエの木がむくむくと葉っぱを広げはじめています。
この葉っぱが完全に広がると大人の顔よりも大きくなって、ステキな緑の天井になります。
フランスの公園の定番です。

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入り口のすぐ脇にある『カレーの市民』
カレー市より依頼されたもので、街を守るために犠牲となった6人の市の代表にささげられたものです。
市が望んでいたのは街の英雄の彫像だったのに、ロダンは人間の恐れや悲しみを全面に打ち出した作品に仕上げてしまい、せっかくの作品は初め冷遇されたそうです。
ロダンって仕事でも女性関係でも生きにくい人だったのでしょうね。


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ダンテの神曲をテーマにした『地獄の門』。
これまた新しい美術館のために注文されて作り始めたのにもかかわらず、美術館の建設自体が中止になってしまいキャンセルに。
しかし自分のためにコツコツ作り続けたものの未完で終わったもの。

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これはかの文豪ビクトル・ユーゴーの像。
これまたユーゴーの死後、パンテオンに入れるための彫像を注文され、試作に試作を重ねて作った座像(横すわりですが)を作ったところ、立像でないと置けないという理由(!)で突っぱねられたものだそうです。
ああ、どうしてロダンって・・・。


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庭の奥の奥にはこんなデッキチェアーが置かれているところもありました。
子供用の砂場もあり、この庭に子供を連れてきて遊ばせるご近所のブルジョアのご家族で週末はにぎわうそうです。
お庭だけの入場料は1ユーロです。(子供はもちろん無料)

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左は『バルザック』、右は有名な『考える人』です。
バルザックも文芸協会の注文で作ったものの、作ったのは寝巻き姿で作品の構想を練る文豪のお姿。
協会のお偉方だけでなく、当時のジャーナリズムからもさんざんからかわれ、非難轟々のあげくに受け取りを拒否されたものです。
今でこそ極東の日本でも有名なロダンですが、革新的なものはその時代には受け入れられぬ世の常で不遇な生涯を終えました。
金銭的には困らなかったのですから、ゴッホやモジリアーニよりはマシと言えますが。

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庭の中にはこんな素敵なカフェテリアもあります。
次はもう少し暖かくなってからコブタといっしょに来て見たいなあ。
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by xthneh5d | 2008-04-20 06:14 | アートなお出掛け | Trackback | Comments(6)
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Commented by Mrs.W at 2008-04-20 08:31 x
日差しがでれば、本物の初夏の到来ですね。
しっかし・・・・お庭でこれだけ立派な作品が見れるなら、充分価値がありますよ。
是非、コブタちゃんを連れてきてあげて~~~。
またのレポート楽しみにしてます o((=゜ェ^=))o''ワクワク♪
Commented by musapoo at 2008-04-20 11:53
時間をかけて、ゆっくりと作品や景色を楽しみたいですね。
せかせかと時間に追われている時だからこそ、
こういうところに出かけて、ゆったりと人の情念を味わわなければならないのかも知れません。

ロダンの話を伺っていると、なんか勇気が湧いてきます。
Commented by gabbyna at 2008-04-21 12:08
ロダン美術館ってこういう感じなんですね、緑も一杯、花も一杯でじっくりと楽しめそうです。カフェする場所もお洒落でいい感じですね。
それにしてもロダンの話、聞けば聞くほど、なんとも芸術家ってのは、そういうものかな?!と合点がいくものでした。気の毒ですが、こだわりがあるんですよね、それもかなり強いものでしょうね。彫刻家って理解しにくいかも?!
Commented by xthneh5d at 2008-04-22 06:47
Mrs.Wさん、こんにちは。
そう、陽射しがもう少し強かったら・・・。
このお庭が1ユーロで見られるのですからオトクですよね。
次回はこのカフェテリアでお茶でも飲みたいです。(この日は寒くてとても外でお茶という雰囲気ではありませんでした)
Commented by xthneh5d at 2008-04-22 06:48
musapooさん、こんにちは。
写真を撮るのもまた身を削っての創作活動のひとつですよね。
情念もここまで来ると怖いものがあります。
破滅への道まっしぐらという感じで。
Commented by xthneh5d at 2008-04-22 06:50
gabbynaさん、こんにちは。
芸術家っていうやつはそういうものなんでしょうねぇ。
きっと個人的に知っていたら付き合いにくい人でしょうし。
家族にとっては迷惑な存在でしかないのかもしれません。